チームとしてのモチベーションを上げたいとき、どのような取り組みが有効なのでしょうか。この記事では働きやすい環境の土台となる組織構造の種類や個人のモチベーションを上げる方法、チームの士気を高める方法を解説していきます。
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【主なトピック】
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チームのモチベーションを上げるという課題には
という3つの切り口からアプローチすることができます。それぞれについて以下で説明していきます。
ある調査によれば20人以上のまとまりで働くと生産率が下がってしまうそうです。個人の責任感が薄くなり、業務への意欲が低下してしまう為です。それを防ぐために組織の人数が増えたらチームを編成しなくてはなくてはなりません。業務を効率的に行うためには業務に合ったチーム構成を採用する必要があります。ではチームの組織構造にはどのような種類があるのでしょうか。以下では組織構造の種類とその特徴を紹介します。
組織構造といっても様々なものがあります。ここでは代表的な5つとそのメリット、デメリットについて説明していきます。
機能別組織:機能ごとにチームを分ける。(例:マーケティング部、営業部、デザイン部)
メリット:業務を集中して行えるので専門性が高まる
デメリット:横断的な情報共有がしにくい
事業部制組織:いろんな機能の人を1チームにまとめた支部を複数作る。(例:製品A事業部、製品B事業部)
メリット:各部署に権限があるため上層部の指示を仰ぐ必要がなくスピード感のある対応ができる。経営トップの負担を軽減できる。
デメリット:事業間で対立が起きてしまうことがある。
マトリックス組織:機能別組織と事業部制組織を組み合わせたもの。(例:Aさん→製品A事業部とマーケティング部に所属)
メリット:情報共有が迅速にできる
デメリット:事業部と機能別の組織二つに属することで上司も2人になり、組織間で衝突が起きやすくなる
カンパニー制組織:事業部制組織で作られた組織を独立した企業として考えたもの。各事業部は利益だけでなく投資の責任も負う。
メリット:経営を疑似体験することで個人と組織のマネジメント力が上がる
デメリット:企業全体での交流が希薄になる
ネットワーク組織:非階層的で個人個人が共通の目的のために協力し合う組織
メリット:フラットな関係性を保てるため意見を自由に出しやすい。
デメリット:責任の所在が明らかになりにくい
組織構造は働きやすい環境の土台となる部分です。働きやすい環境が整うと生産効率が上がり成果が出やすくなります。成果が上がるとモチベーションも自ずと上がるものです。目的や規模感に合った組織構造を選択することでチームのモチベーションを上げる第一歩を踏み出しましょう。
前の章ではチームの管理の観点からモチベーションを挙げるための環境づくりについて解説していきました。ではチーム全体のモチベーションを上げるためにはどうすればよいのでしょうか。それを探るためにはモチベーションを構成する要素から紐解いていく必要があります。この章ではブルームの期待性理論からチーム全体のモチベーション向上のための施策を提示します。
期待理論は1964年に経営学・心理学者のブルームによって提唱された理論です。ブルームの期待理論によれば
であるといえます。
このことから、モチベーションを上げるためには「魅力的な目標」と「目標達成への道筋」を設定する必要があることが分かります。以下では「魅力的な目標」と「目標達成への道筋」の立て方をそれぞれ解説していきます。
期待理論の「誘意性」を高めるためには魅力的な目標を設定する必要があります。ではどのような目標が魅力的だと言えるのでしょうか。目標の魅力度を上げる指針としてロックの目標設定理論を引用します。
目標設定理論は心理学者であるロックが1968年に提唱した理論です。ロックによれば、従業員のモチベーションを上げるビジョンは
であることが分かっています。また、ビジョンを達成できているかのフィードバックを行うとよりモチベーションが高まりやすいといわれています。設定すべきビジョンとして紹介したいのがOKRです。
ビジョンとして設定することをおすすめするのがOKRの設定です。
OKRは「企業」「部署・部門」「社員」の目標が紐づくように設計されるべきなので、目標の設定は社員とマネージャーが一緒に行うことになります。社員とマネージャーが一緒に目標を定めることによって社員が目標を納得した上で受け入れることができます。OKRの達成の目安は60%~70%に設定します。達成がある程度困難であることによって社員の自立的挑戦が促され、組織の生産性が向上することを最終目的としています。また、OKRは一文で終わる明確なものです。以上からOKRはロックの目標設定理論に即していると言えるでしょう。OKRの特徴として以下の3つがあります。
OKRを設定することによって社員のモチベーションを上げるというメリットのほかにも
というメリットがあります。
OKRの例としては
【企業】
生産性を高めて業界トップシェアを獲得する
顧客ニーズを素早く製品化し顧客満足度を高める
【部署】
社員の生産性に対する意識を高める
製品バグの修正スピードを上げる
【社員】
専門性を身に付けた人材を採用する
顧客ニーズを満たす商品企画をする
等があります。
先ほど述べたように、定期的に目標に対する現状のフィードバックが行われることによってモチベーションが高まりやすいと言われています。OKRを設定したら1か月~4か月の間に定期的に社員のOKRへの達成度の認識を数値化して、フィードバックを行いましょう。
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目標がいかに魅力的なものであったとしても目標達成までのアプローチがあやふやでは目標到達が不可能に思え、モチベーションが低下してしまいます。魅力的な目標を立てたら、その目標を達成するまでの道筋をはっきりさせなければなりません。目標までの道筋を立てる手段としておすすめするのがKGIです。
目標までの道筋をはっきりとさせるための手段としておすすめするのがKGIの設定です。
OKRが数値の入っていない定性的な目標だったのに対しKGIは具体的な数値をはっきりさせた定量的な目標です。KGIを設定するときにはSMARTゴールであることを意識する必要があります。 SMARTとは
の頭文字をとったものです。SMARTゴールを意識してKGIを立てることによってOKRの達成のためのステップが分かりやすくなります。 OKRは60%~70%の達成目標なのに対し、KGIは100%達成を前提とした目標です。データ等の定量的な情報を参考にすることで、達成可能で精度の高いKGIを設定することができます。
KGIが設定出来たらKGIを達成するためのKFSを洗い出して中間目標であるKPIを決めましょう。
__KFS(Key Factor for Success):重要成功要因
目標を達成するための要因のこと
__KPI(Key Performance Indicators):重要業績評価指標
最終目標を達成する過程での達成度を測る指標、中間目標
最終目標であるKGIを達成するためのKFSを洗い出し、短期目標であるKPIを設定することによってKGIの確実な達成が期待できます。
このようにOKR(Objectives and Key Results(目標と主要な結果))とKGI(重要目標達成指標)を設定することで「魅力的な目標」と「目標までの道筋」の準備が整い、チームとしてのモチベーションを上げることができます。
以上ではチーム全体としてのモチベーションを上げる方法を解説しました。では、チームを構成する一人一人のモチベーションを向上させるにはどうすればよいのでしょうか。
以上ではチームとしてのモチベーションをあげる方法を提示しました。ではチームを構成する個人一人一人のモチベーションを高めるためにはどうすればよいのでしょうか。以下では「モラール」という概念からチームへのモチベーションを上げるための具体策を提示します。
モラールとは通称「士気」のことで組織の構成員がその役割に対して持っている心情的な態度を表します。経営学では特に従業員の勤労意欲のことを指します。1930~40年にアメリカで発展した人間関係論から提起された言葉です。モラールを向上させることは社員がチームの中での役割に満足している状態にするということです。
アメリカの経営学者であるカッツはモラールを構成する要素として以下のものがあるとしました。
これらの要素が満たされることによってモラールは向上するというものです。ではこれらの要素を満たすためには具体的にどのような施策を取ればよいのでしょうか。以下ではその要素ごとに有効な対策の具体例を挙げていきます。
職務満足の要素を満たすためには従業員の不安を解消し、評価の充実を図る必要があります。そのための施策として以下のものが挙げられます。
職場の人間関係を改善するためにはコミュニケーションツールを導入したりイベントを開催することによって社内でのコミュニケーションの量を増やす必要があります。コミュニケーションの量を増やす手段としては以下のものが挙げられます。
社員と会社との一体感を高めるためには会社のカルチャーを共有し価値観を理解することや、ワークライフバランスを尊重することで生活の中に労働を自然に取り込めることが大切になります。カルチャーの共有やワークライフバランスの尊重のための施策としては以下のものが挙げられます。
賃金や昇進機会に満足させるためには給与制度や業務に対する柔軟性や従業員のキャリア支援を応援する制度が必要です。
モラールを高めて個人のチームへの貢献度を上げるためにはこれまでに上げたような要素を満たすための施策を実施する必要があります。会社によってどの要素が満たされていて、またどの要素が満たされていないのかは異なります。まずは会社の現状を正確に把握することによってどのような施策を打てばいいのかが明らかになるでしょう。
チームの士気を意味するモラールを高めたいがそのためにどんな施策を打てばいいかわからない時、まずは自社の足りないところを調査する必要があります。しかしアンケートを使った調査には時間と労力がかかります。
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