組織診断ツールにはどんなものがある?種類と組織改善に有効な活用方法や種類を比較

最終更新日 : 2023/01/27
ワーク・エンゲージメント組織コミュニケーションリモートワークマネジメント

近年、テレワークが普及し、組織の課題を細かに把握するための組織診断ツールの重要性が増しています。実際に出社する機会が減ったことで、今までは対面のコミュニケーションを通して把握していた組織全体で感じる課題や、従業員の精神状態などが分かりづらくなっている状況にあるためです。
組織診断には自社独自の質問項目を作成して行う方法もありますが、本記事では、より従業員への負担が少ない組織診断ツールを利用して組織課題の解決に役立てる方法を解説します。「組織診断をツールを導入したいが、種類や活用方法が分からない」という方の参考になれば幸いです。

本記事のサマリー

  • 組織診断とは、組織の現状を定量的に把握して、組織の理想像と現状のギャップから課題を明確にすることを目的とした調査のことを指す。
  • 組織診断のメリットには、①的確な課題の特定組織改善の効率化がある。
  • 組織診断の種類にはセンサスとパルスサーベイで行われるものがあり、それぞれに利点とデメリットがあり、組織の課題に合わせての導入を検討する必要がある。
  • センサスでは従業員と組織との関係性を測るための質問、パルスサーベイでは従業員個々のエンゲージメントの高さや精神状態を測る質問が用意されている。
  • 組織診断を行う際のポイントは ①定期的に行うこと、従業員が正直に答えられるような環境を作ること、課題分析と改善にフォーカスを置くことにある。
  • 弊社のサービス「wellday」では、組織診断ツールで費やす時間や労力を削減して、さらに効率良く従業員のコンディション把握が可能である

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組織診断とは

組織診断とは組織の現状を定量的に把握して、組織の理想像と現状のギャップから課題を明確にすることを目的とした調査のことを指します。
組織診断を行う際には、組織診断の目的と、もたらす効果を認識して効果的な組織改善が行えるようにしましょう。

職場環境の改善方法

次の項目では組織の理想像と現実のギャップの把握によって具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきます。

組織診断を行うメリット

組織診断を行うことでのメリットとしては、具体的には組織に関する課題を的確に特定することができること、そして組織改善に効率良く取り組めることの2点があります。これについて詳しく説明します。

メリット①的確な課題の特定

組織の改善を行うにあたって、せっかく施策を実行したのに効果が出なかったということは避けたいものです。 課題の改善のために必要なリソースを割いても、アプローチする課題がそもそも間違っていては改善のために費やした時間や労力が無駄になってしまいます。そのような事態を防ぐためには組織診断による的確な課題把握が欠かせません。

組織診断を行うことで、従業員と会社が理想とする状態の乖離がどこに起きているか特定する ことができます。 また、そうすることで、課題に対する本質的な要因がどこにあるのかを特定することができます。そのため、場当たり的な改善施策でなくピンポイントで課題を改善する施策を策定できるのです。 例えば、離職率が高いという課題に関して、一例としてコミュニケーション不足や会社理念が浸透していないという要因が考えられます。離職率を改善するために組織診断を行うと、コミュニケーション不足が大きな原因なのか、会社理念が浸透していないことが大きな原因なのか特定することができます。このように、数多くある要因のうち、どこに一番大きな理想と現実の乖離が起きているのかを把握するツールが組織診断です。 組織診断で的確に課題が起きている原因を特定することで、次に取るべき改善策が見えてきます。

メリット②組織改善の効率化

また、取り組むべき課題が明確になることでより効率良く施策を実行することができ、組織改善の執行スピードが速くなることも組織診断を行うメリットとして挙げられます。 定期的で迅速な組織改善を行うことよって、組織に不安を抱える従業員の割合が減少し、結果として従業員エンゲージメントの向上や離職防止につなげることができるといえます。

組織診断を行う目的とメリット

組織診断を行う際には、組織診断は理想と現状のギャップがどこに発生しているのかを特定することが目的であること、そしてそれによって、ギャップの原因となっている課題に対しての適切な施策が策定できるということを認識して行うと組織診断の最大の効果を得られるでしょう。ぜひ、目的とメリットを意識した組織診断を行ってみてください。

組織診断ツール比較

組織診断を行う目的と効果を理解したところで、次は実際に組織診断を行っていきましょう。この項目では、具体的な組織診断を行う際に活用できるツールをご紹介します。

組織診断の種類別ツール

組織診断においては、従業員に対して質問を用意して回答を得る”サーベイ形式”のものが主流のツールとなっています。このサーベイには大きく分けてセンサスパルスサーベイと呼ばれる二つの種類が存在します。

センサスとパルスサーベイ

簡単に説明すると、センサスは年に一回程度に行われる大規模な調査のことで、パルスサーベイは短い間隔で行われる簡単な質問を使用した調査のことを指し、調査を行う頻度が一番大きな違いとして挙げられます。

一般的に、会社全体の制度などに関する課題を大規模に測る 際に効果を発揮するものがセンサスで、従業員個人の精神状態やエンゲージメントに関する課題 を定期的に把握するために効果的な手法がパルスサーベイです。つまり、センサスではマクロレベルの課題把握、パルスサーベイではミクロレベルの課題把握が可能であると認識すると分かりやすいかもしれません。

センサスとパルスサーベイの違いについてはこちらの記事でさらに詳しく解説しています。

パルスサーベイとは?

組織診断にはセンサスを行うツールもあれば、パルスサーベイを行うツールもあります。ここからはセンサスとパルスサーベイの手法に分けて、それぞれの手法で行われている組織診断ツールを見ていきます。

センサスを行う診断ツール

センサスを行う組織診断ツールは主に、会社全体としての課題を把握するための質問を用意されていて、質問項目が多いために結果の表示に数日を必要とするものが一般的です。
具体的な質問としては、従業員満足度を測る質問や、組織の理念に共感しているかなどの組織との関係性を測るための様々な角度からの質問項目が多く用意されています。

利点として、様々な角度から組織全体が機能しているかを把握する質問項目が多いために、より本質的な課題の特定が可能である ことが挙げられます。一方で、質問項目が多いため従業員への負担が大きいということがデメリットとして挙げられます。

ここでは、安定した組織制度や福利厚生や人間関係などを指し示す「衛生要因」が正常に機能しているかを測るための組織診断ツールをご紹介します。

ハイジ
「ハイジ」
ハイジという組織診断ツールでは、人材の定着を目的として組織課題を把握するためのサービスを提供しています。 ハイジでは従業員に対して行われるアンケート結果をもとに施策の提案を行ったり、定期的なアンケートを実施することで中長期的な取り組みによる組織課題の可視化を行っています。
【公式HP】https://hygi.jp/

組織規模が大きくなり、「社員の定着率をあげること」や「組織としてのまとまりを改善すること」 に課題を感じている会社は、センサスで調査を行っている組織診断ツールを活用してみてはいかがでしょうか。

パルスサーベイで調査を行う診断ツール

ここまで、組織全体の土台や従業員の組織に対する満足などのマクロレベルの課題把握を行うためのセンサスで調査を行う組織診断ツールについて見ていきました。
この項目では、組織全体からよりミクロな課題に焦点を当てたパルスサーベイで調査を行う組織診断ツールをご紹介します。

一般的にパルスサーベイで短期間で定期的に調査を行うツールでは、従業員のエンゲージメントやストレスレベルを測る質問が多く使用されます。

パルスサーベイの手法で行われる組織診断の最大の利点として、短期間での定期的な測定によって、従業員の不調に素早く対応できるという点があります。従業員エンゲージメントの低い従業員にアプローチして早くから対処することで、エンゲージメントの低い従業員が他の従業員に影響を与えることも防ぎます。
そのため、短期間で定期的に従業員の課題特定を行うパルスサーベイには対象の従業員だけでなく、チーム全体の生産性向上にもつなげる効果があります。

パルスサーベイのデメリットとしては、短期間で頻繁に実施されるため、従業員が面倒に感じて質問を吟味せずに回答して形骸化する可能性が高いことと、短期で施策の実施と改善を行うために管理職の負担が重くなる傾向があることが挙げられます。

パルスサーベイを実施する組織診断ツールには、課題の分析から改善施策の提言までを提供するサービスもあるので、従業員の負担が少ないツールを見極めて選択することが重要です。

ここでは、パルスサーベイで組織診断を行うツールをご紹介します。

Wevox
「Wevox」
Wevoxはワークエンゲージメントと従業員エンゲージメントの可視化を目的とした組織診断ツールです。Wevoxではパルスサーベイを使用しており、日頃から従業員からサーベイへの回答を得ることによってエンゲージメントの低下を防いでいます。
【公式HP】https://get.wevox.io/

ここまで、マクロな視点で組織の課題把握を行う組織診断ツールとミクロな視点で従業員のコンディションの把握を行う組織診断ツールをご紹介しました。 他にも多数のツールがありますが、最適なツールの導入には組織の規模や解決したい課題の精査を行なうことが重要であるといえます。


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組織診断ツールの注意点

ここまで、組織診断ツールの種類を比較しました。ここで注意しなければいけないことは、組織診断ツールを導入するだけでは組織課題が改善する可能性は低いということです。
組織診断ツールを最大限活用するためには、課題の特定に留まらず、課題に対しての改善施策の策定と実施を行う必要があります。

しかし、実際には組織診断には多くのリソースを割かなければいけないため、組織診断自体が目的となりがちです。それではせっかく組織診断ツールを導入していても活用できていない状態に陥ります。 この項目では、そのような状態を避けて組織診断ツールの効果を最大化するために意識したい、組織診断ツールを使用する際の注意点を解説します。

組織診断を最大限に活用するポイント

定期的に行う

組織診断を行う目的として組織の理想と現状のギャップを把握することにあります。
組織を構成するのは従業員という流動的な資源であるため、このギャップは一度縮めることができれば永続的に保てるという訳ではありません。特に、直接的に生産性やチームワークの向上、社員の離職率に関わる従業員のエンゲージメントやストレスレベルは定期的に把握して改善する必要があります。
理想と現状の乖離を広げないようにするためにも、定期的な組織診断が重要であるのです。

従業員が正直に答えられるような環境を整える

組織診断ツールが組織の課題を把握するという目的に対して最も効果を発揮するためには、前提として従業員が正直に質問に回答している必要があります。なぜなら、従業員から正直な回答が得られない場合、診断結果として全く別の課題が提示され、根本的な組織改善を行えないからです。
例えば、従業員が実際にストレスを抱えていてエンゲージメントが下がっている場合でも、従業員自身が好調な状態であるように偽って質問に対して嘘の回答をすると課題が放置される状態につながります。結果として、従業員のバーンアウトやメンタルヘルスの不調に対処できない可能性があります。

従業員が正直に調査に回答できない背景課題の一つとしては「組織の心理的安全性の低さ」にあります。
組織の心理的安全性を担保する方法についてはこちらの記事をご覧ください。

心理的安全性とは

組織診断で正確な診断結果を得るために、従業員が正直に質問に回答できる、心理的安全性の高い環境作りを日常的に意識してみてください。

課題分析と改善施策実施のステップを重視する 

加えて、組織診断ツールの効果を最大化するために注意しなければいけないこととして、課題の分析と改善施策の実施を重視すること が挙げられます。

多くの組織診断ツールは組織の課題を様々な角度から把握するために、数多くの質問項目を提供しており、組織診断の実施は想像以上に時間と労力を使うものです。そのため、「組織診断を行うこと」自体が目的となり、その後の課題の分析、改善施策の実施に費やす時間や労力が少なくなってしまう自体が起こりかねません。 組織診断ツールを「利用すること」ではなく、「改善のために活用すること」ということを意識すると最大の効果が得られます。
あくまでも組織診断とは組織改善を行う前の課題把握という準備段階であることを意識しましょう。

また、改善施策のアイディアを提供する組織改善ツールも多くあります。改善施策検討に割ける時間や人的資源が少ないという場合には改善までのサポートが充実しているサービスを導入することを検討してみてください。


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上記のお悩みがある方は、welldayの導入がおすすめです。

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組織診断ツールよりも効率良く従業員把握ができるサービス「wellday」

ここまで、組織診断ツールを導入し、実際に利用する際の注意点を解説しました。組織診断ツールはあくまで手段であり、その後の課題分析と改善施策の実施のために活用する必要があることがわかりました。
しかし、実際には組織診断で課題を特定することに多くの時間と労力を使い、組織診断が目的化してしまっている組織も少なくはありません。

この項目では、組織診断に必要なリソースを削減してより効率的に従業員コンディションを把握できる弊社のサービスをご紹介します。

welldayの特徴

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前述した通り、組織診断には組織に関するマクロの組織課題を把握するものと従業員に関するミクロの課題を把握するものの2種類があることをご紹介しました。

welldayは、「従業員が生き生きと働ける」環境づくりにフォーカスし、従業員のコンディションとストレスレベルのミクロな課題をマネージャーや人事、そして従業員自身が把握する際の一助となるサービスです。

ミクロな課題を把握するための他社のサービスとの違いの一つは、welldayではサーベイを取らずともリアルタイムで従業員の状態が把握できるということです。welldayではチャットツールでのコミュニケーションをAIが解析して、従業員のエンゲージメントを数値化しています。
そのため、一般的な組織診断ツールのように、従業員のエンゲージメントを測るために従業員全員のサーベイの回答を得る必要が無く、サーベイの回答に費やす時間が不要になります。

従業員全員にサーベイを実施する代わりに、welldayでは従業員エンゲージメントが低下しているという課題が現れた従業員に対してのみアンケートを送信しています。従って、エンゲージメントが高く課題把握の必要がない社員にサーベイを実施するという無駄を省くことができます。

加えて、welldayが一般的な組織診断ツールと異なる点に、組織全体としてのエンゲージメントだけでなく、従業員個人のエンゲージメントが可視化できるという点があります。通常、組織診断ツールでサーベイを行う際は匿名で行うため組織全体の平均エンゲージメントが算出されます。一方、welldayでは具体的に誰のエンゲージメントが低下していてストレスを抱えているのかということが把握できます。

これによって、「匿名でしか従業員コンディションを把握できていないためマネージャーが従業員の誰に対して対処を施すべきか分からない」という課題が解消され、課題を抱えている従業員個人に対してアプローチすることができ、効率よく根本的な課題解決が行えます。

ここまで、welldayの特徴を説明しました。

welldayの大きな特徴としては

  • 一般的な組織診断に必要な従業員全員へのサーベイが不要で従業員コンディションが測定できる
  • 非匿名で従業員コンディションを把握できるため、課題改善のための個別アクションが取りやすい

ことがあります。

このように、welldayでは、今までに必要だったリソースを削減することでさらに効率的な従業員把握が可能になります。興味のある方はお問い合わせフォームから気軽にご連絡ください。

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