社員が定着しないのはなぜ?改善方針や施策を紹介!

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新入社員を採用してもなかなか定着しないとき、どのような策を講じるべきなのでしょうか。社員を会社に定着させるための施策として、新入社員採用前にするべきものと社内で出来るものがあります。社員の定着率を上げたい方は参考にしてみてください。

サマリー

  • 社員の会社への定着率が下がると①ノウハウが蓄積しない・流出する②企業のイメージが下がる③コストがかかるというデメリットがある
  • 定着率を上げるためには社員採用の前に行う施策と社内で行う施策がある
  • 社員採用の前に行う施策には①カルチャーの明確化②採用ペルソナの作成がある
  • 社内で行う施策は「従業員満足度の向上」を目的としたものと「エンゲージメントの向上」を目的としたものがある
  • 従業員満足度の向上のための方針には①コミュニケーションの活発化②ワークライフバランスの尊重③福利厚生の充実が挙げられる
  • エンゲージメントの向上のための方針には①人事制度の整備②感謝の可視化③キャリア形成の支援が挙げられる
  • 従業員満足度とエンゲージメントを調査するためのツールとして「wellday」が有効である

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定着率とは

社員がどれくらい会社に定着しているかを測る指標として 「定着率」 というものがあります。アメリカ人材マネジメント協会(SHRM)の定義では定着率とは

「一定期間を通して全日数残った従業員数」÷「一定期間開始時点の従業員数」×100

をすることで計算できます。100%から定着率を引いたものが「離職率」になります。

定着力の算出方法

ここで注意しなくてはいけないのが、この 「一定期間」 の長さは 規定されているわけではない ということです。離職した社員がいない期間を一定期間と定めてしまえば定着率は100%だと言うことができます。定着率の話をする際にはどの期間を一定期間とした話かに注意する必要があります。

社員が定着しないデメリット

では、社員の定着率の低下にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。社員が会社に定着しないデメリットは大きく分けて3つあります。ノウハウが蓄積しない・流出すること、企業のイメージが下がること、コストがかかること、 の3つです。それぞれ説明していきます。

ノウハウが蓄積しない・流出する

会社に受け継がれるノウハウや知識、技術は社員が継承していく中で進化します。しかし定着力が低くなると業務に必要なノウハウの引継ぎがうまくいかず取りこぼしてしまうことが増え、ノウハウを積み上げる基盤が揺らいでしまう可能性があります。また、せっかく社員に技術を伝授してもその社員が条件のいい同業他社に引き抜かれてしまうことで特別な技術が漏洩してしまう可能性があります。

企業のイメージが下がる

「離職者の少なさ」は働きやすい職場の条件として考えられています。何故なら定着率は社員への職場への満足度に比例するからです。人の流動が激しい職種でない限り、定着率が低いことはその職場が社員にとって魅力的でないことを示します。新しい勤務先を選ぶときに定着率は会社の価値を測る指針の一つになります。優秀な人材が沢山の会社の選択肢がある中で離職率の高い企業を選ぶとは考えにくいでしょう。定着率が低いと人材が減るばかりか、良い人材に入ってもらえなくなるのです。

コストがかさむ

新入社員を採用するのにはコストがかかるものです。良い人材を募集し選別するにはお金だけでなく時間や労力も費やさなければなりません。また、新入社員は入社してすぐに戦力になるわけではありません。新入社員に業務に慣れてもらうまでのオンボーディングにかかる費用や時間や労力は、長期の登用を前提とした初期投資だと言えるでしょう。定着率が低いとこのようなコストがかさむことになります。

社員が定着しないデメリット

社員の定着率を上げるには?

以上では定着率が低いことによる会社へのデメリットを紹介していきました。では社員の会社への定着率を上げるためにはどのようなことを行うべきなのでしょうか。定着率を上げる施策はプロセスから大きく二つに分けることができます。新入社員採用前にやること採用後にやること です。まずは採用前にできる施策を紹介します。

定着率を上げるために新入社員採用前にすること

社員が退職してしまう原因として一番大きいのが入社前の会社へのイメージと現実のミスマッチです。つまり、入社したはいいものの、自分が考えていたような会社ではなく、価値観が合わない と感じて退社してしまうパターンが多いようです。このようなイメージのミスマッチを減らし社員の定着率を上げるためのには 二つのステップ を踏む必要があります。まずは カルチャーの明確化 、次に 採用ペルソナの作成 です。それぞれについて説明していきます。

カルチャーの明確化

ビジネスで言うカルチャーは 企業文化 と訳すことができます。いうなれば その会社独特の価値観のこと です。例えば成長志向か安定志向か、ボトムアップかトップダウンか等の企業と従業員が共有している行動原理を指します。カルチャーは時代や人などによって 変化していくもの です。企業のカルチャーをはっきりさせることで業務の方向性に 統一感安定感 が生まれ、企業イメージが形成されやすくなります。企業イメージがはっきりすることで会社の理念と価値観の合う人材を採用しやすくなり、長期の就職を見込めます。ではカルチャーを明確化するにはどうすればいいのでしょうか。

カルチャーを明確化する流れ

カルチャーを明確化する流れは ①企業の特徴や強みの調査②ビジョンとミッションの確認③カルチャーの浸透3つのステップ に分けることができます。それぞれを説明していきます。

1 企業の特徴や強みの調査

まずは企業の特徴や強みを調査し、カルチャーに取り入れましょう。カルチャーは理念や理想とは異なり、現実とのギャップが大きすぎると浸透しなくなってしまいます。一人一人にヒアリングやアンケートを行うことで現状と乖離したカルチャーを理想として押し付けてしまうことを防ぎましょう。

2 ビジョンとミッションの確認

ビジョンとミッションとはそれぞれ下記のような意味です。

  • ビジョン:企業が目指す理想の状態、また、企業としての目標・志
  • ミッション:事業を通して成し遂げたいこと、企業としての存在意義・価値

ビジョンがどのような企業になりたいか、だとしたらミッションは企業として何を果たすべきかだと言うことができるでしょう。ビジョンが企業の内に向けた目標なのに対しミッションは企業の外に向けた目標だと捉えられます。この二つの目標がはっきりすることでカルチャーをどのように変化させていくべきかということが分かります。前述したとおりカルチャーは時代や人によって変化していくものです。従業員の意識が変わることでカルチャーも良い方向へ変化します。

3 カルチャーの浸透

企業カルチャーの現状と目指す先が決まったらカルチャーを浸透させましょう。先ほども述べた通りカルチャーは企業と従業員で共有されていなければただの理想の押しつけとなってしまいます。今まで無意識に行っていた業務もカルチャーに照らし合わせることで改善しやすくなります。従業員一人一人にカルチャーを自分のものにさせるために従業員自身にカルチャーの解釈を繰り返させ、カルチャーを日常の業務に落とし込む手助けをする必要があります。

以上のような流れで企業のカルチャーを明確化させることで強みや良さを再確認することができ、これからどんな価値観を大切にすることでどのような理想を目指すのかがはっきりします。これらが分かっていることで人材を採用する際にも価値観が合わない社員の登用を防ぐことができます。

採用ペルソナの作成

カルチャーが明確化されたら、その結果を踏まえて採用ペルソナを作成しましょう。採用ペルソナとは採用したい人材をイメージするために作り上げる架空の人物像のことです。大まかな人材層を絞り込んだターゲットとは異なり、価値観等のパーソナルな部分まで想像で作り上げるところに採用ペルソナの特徴があります。

採用ペルソナに盛り込む要素

採用ペルソナに盛り込む要素として以下のようなものが例に挙げられます。

  • 基本情報:年齢や学歴等
  • 経験・スキル:資格やツールの経験値
  • マインド・価値観:社交性やモチベーション

理想的な条件を全て洗い出したら優先順位を付けましょう。優先順位をつけて、採用候補がペルソナに近いか確かめることで会社の求めるペルソナに近い人材を採用でき、定着率の上昇につなげられます。採用ペルソナには定期的な見直しが必要です。何故なら前述したとおり、企業のカルチャーは時代や人によって変化していくものだからです。カルチャーに合ったペルソナになっているか 定期的にチェックする必要 があります。

以上に述べたように、定着率を上げるために新入社員を採用する前に出来る施策としてカルチャーの明確化と採用ペルソナの作成が挙げられます。それらを行ったうえでそれでも定着率が上がらない場合は会社内で定着率を上げる施策を行いましょう。

新入社員採用前にできる施策

会社内で定着率を上げる方針・施策

では会社内で定着率を上げる施策にはどのようなものがあるのでしょうか。この章では二要因理論を利用し、従業員満足度の向上とエンゲージメントの向上という二つの目的別に施策を提案します。まず最初に定着率を上げるために重要になってくる 「リテンション」 という概念について説明していきます。

リテンションとは

リテンション(retention)とは 保持・維持といった意味の英単語です。人事用語として使う場合には企業にとって優秀な人材を確保するための様々な施策のことを指します。
リテンションには様々な種類がありますが、どのようなリテンションが効果的なのでしょうか。以下では二つに分類した目的別にリテンションの例を提示します。

ハーズバーグの二要因理論

ハーズバーグの二要因理論 とは職場における 特定の要素が仕事に対する不満足につながり、別の要素が満足につながるという理論 です。この時、不満足に繋がる要素を 衛生要因、満足に繋がる要因を 動機付け要因 と言います。つまり、プラスに働く要素 がなくなればマイナスになるのではなく、プラスとして働く要素マイナスとして働く要素別々に存在する ということです。
これは当たり前のことのようにも思えます。しかし、マイナスの要素をなくしたとしても「マイナスがなくなった」状態になるだけで、必ずしもプラスになるとは限らない というポイントを見逃していることが往々にしてあります。つまり、マイナスに働く要素 をなくす 施策とプラスに働く要素 を増やす施策を同時並行で行わなければならないということです。

ハーズバーグの二要因理論

リテンションにおいて、「マイナスの要素をなくす」 ことで従業員の職場での不満をなくすことにつながり社員の職場での居心地の良さである 「従業員満足度」 を上げることになります。一方で 「プラスの要素を増やす」 ことは従業員の業務への意欲を仰ぎ、社員の会社への貢献度を示す 「エンゲージメント」 を高めることになります。

  • 従業員満足度とは
    従業員満足度とは従業員がその会社にどれくらい満足しているかを表すものです。従業員から会社への評価を表します。

  • エンゲージメントとは
    エンゲージメントとは従業員の会社に対する信頼度・貢献度を表します。従業員が仕事に積極的に関与し、会社に貢献したいという意欲がある状態がエンゲージメントが高い状態と言えます。

それではリテンションを「衛生要因を満たし、従業員満足度を上げるためのもの」と「動機付け要因を満たし、エンゲージメントを高めるためのもの」という2種類に分類していきましょう。


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従業員満足度を上げるリテンション

まずは従業員満足度を上げるためのリテンションについて説明していきます。

従業員満足度を上げるための方針と施策

リテンションによって従業員満足度を上げるためには不満足の要因である衛生要因を把握する必要があります。会社における衛生要因には以下のようなものが挙げられます。

  • 対人関係
  • 企業の方針
  • 職場環境
  • 労働条件
  • 給与
  • 安全

ではリテンションとして、どのような方針で具体的になにをすれば従業員満足度が向上するのでしょうか?以下ではその方針と具体的な施策例を提案します。

コミュニケーションの活発化

衛生要因の 「対人関係」 を満たすためにはコミュニケーションを活発化させる必要があります。コミュニケーションを活発化させるための施策として以下が挙げられます。

  • 1on1:上司と部下が1対1で行う短いサイクルの定常的な面談
  • メンター制度:若手社員のメンタル面を年齢の近い上司がサポートする制度
ワークライフバランスの尊重

「職場環境」 の衛生要因を満たすための方針としてワークライフバランスを尊重することが挙げられます。ワークライフバランスとは仕事への取り組み方の自己決定権のことです。具体的なリテンションとしては以下のようなものがあります。

  • フレックス制の導入:始業・終業時間を自分で決められる制度を取り入れる
  • テレワークの推進:仕事をする場所を職場にこだわらない
福利厚生の充実

「安全」「企業の方針」 の衛生要因を満たすためのリテンションには以下のようなものがあります。

従業員満足度を上げるための方針と施策としては以上のようなものがありました。ではエンゲージメントを高めるための方針と施策にはどのようなものがあるのでしょうか。

従業員満足度を上げるための方針と施策

エンゲージメントを高めるための方針と施策

リテンションによってエンゲージメントを高めるには満足の要因である動機付け要因を把握する必要があります。会社における動機付け要因には以下のようなものが挙げられます。

  • 成果
  • 達成
  • 評価
  • 昇進
  • 成長の機会

ではリテンションとして、どのような方針で具体的になにをすればエンゲージメントが向上するのでしょうか?以下ではその方針と具体的な施策例を提案します。

人事制度の整備

「評価」「昇進」 の動機付け要因を満たすためには人事制度を整備する必要があります。出来る施策として以下のようなものがあります。

  • 360度評価:上下関係なく誰が誰に対しても評価を行える制度
  • 人事評価の透明化:どのような基準で人事評価が行われているか公表する
感謝の可視化

「成果」「達成」 の動機付け要因を満たすための方針として感謝の可視化が挙げられます。何故なら感謝の気持ちを受け取ることで自分の業務の意味を再確認し成果や達成感を感じることができるからです。感謝を可視化する施策としては以下のようなものがあります。

  • サンクスカード:感謝の気持ちを従業員同士でメッセージで伝え合うシステム
  • ピアボーナス:従業員同士で報酬を送りあうことができる仕組み
キャリア形成の支援

「昇進」「成長の機会」 の動機付け要因を満たすための方針としてキャリア形成の支援があります。キャリア形成とは将来なりたい姿を見据えながら、能力・職歴・資格を蓄積するプロセスのことです。具体的な施策として以下のようなものがあります。

  • 異動の自己申告制の導入:部署異動を自己申告制にすることでミスマッチを減らす制度
  • 社内ベンチャー制度の導入:新事業や新製品を作り出すために独立した組織を作る仕組み

以上のような方針で施策を行い動機付け要因を満たすことでエンゲージメントを向上させることができます。

エンゲージメントを高めるための方針と施策

このように、衛生要因を満たすことで会社の「不満足」をなくし、従業員満足度を上げる施策と、動機付け要因を満たすことで会社の「満足」を増やし、エンゲージメントを高める施策を同時に行うことで社員の会社への定着率を上げることができます。どの施策をリテンションとして行うか決めるためにもまずは社員の従業員満足度とエンゲージメントを把握する必要があります。

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企業や部署によって課題がある部分はバラバラです。そのため改善策となる施策も企業や部署によって変わってきます。まずは社員の従業員満足度とエンゲージメントを調査することが効果的な施策を打ち出すための第一歩となるでしょう。


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まとめ

今回の記事では

  • 社員の会社への定着率の低下には①ノウハウが蓄積しない・流出する②企業のイメージが下がる③コストがかかるというデメリットがある
  • 定着率を上げるためには社員採用の前に行う施策と社内で行う施策がある
  • 社員採用の前に行う施策には①カルチャーの明確化②採用ペルソナの作成がある
  • 社内での施策は「従業員満足度の向上」を目的としたものと「エンゲージメントの向上」を目的としたものがある
  • 従業員満足度の向上のための方針には①コミュニケーションの活発化②ワークライフバランスの尊重③福利厚生の充実が挙げられる
  • エンゲージメントの向上のための方針には①人事制度の整備②感謝の可視化③キャリア形成の支援が挙げられる
  • 従業員満足度とエンゲージメントを調査するためのツールとして「wellday」が有効である

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