報連相ができない原因は?部下の心理や、改善のため上司がすぐにやるべきこと

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報連相とは、「報告」「連絡」「相談」の頭文字をとった通称で、仕事を円滑に進めるために必要となる基礎的なビジネススキルです。社会人になって早い段階で教えられたという方も多いのではないでしょうか?

ビジネスパーソンにとっての基本と言われているにも関わらず、職場において部下からの報連相がないことに上司が頭を悩ませる状況というのもよくある話です。この記事では、報連相ができない部下の特徴や心理から、「なぜ報連相ができないのか?」という根本にある原因を分析。さらに、コミュニケーションを変えることで部下に報連相を身につけてもらう方法を紹介します。

本記事のサマリー

  • 業務やプロジェクトといった仕事を円滑に遂行するためには、報連相の徹底が必要不可欠と言える。
  • 報連相ができない部下の心理状態としては、「報連相の必要性を感じていないこと」「時間・気持ちの余裕がないこと」「遠慮してしまうこと」などが考えられる。
  • 部下の心理的要因としては、上司が怖い・伝えるのが面倒という気持ちが報連相の妨げとなっている可能性がある。
  • 職場の環境要因としては、報連相の目的やルールが周知されていないために、報連相が滞ってしまうこともある。
  • 報連相の習慣がない組織は、ミスやトラブルが起こりやすく、解決に向けたトラブル対応にも時間がかかってしまう。
  • 組織に報連相を浸透させるためには、報連相の必要性や目的、ルールなどを周知しアナウンス内容に準じたマネジメントを実行する必要がある。
  • 組織のリーダーは、職場環境を整えると同時に、自分の部下が自発的に判断をしていけるスキルを身につけられるようサポートすることが大切。

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報連相ができない部下の特徴と心理

まず、報連相ができない部下の特徴と心理について考えてみましょう。本項では、ビジネスシーンでありがちな3つの例を挙げて説明します。

1.報連相の必要性を感じていない

“報連相”すなわち、職場内での情報共有を行わない部下は、その必要性を感じていない可能性があります。報告・連絡の目的が分かっていないために、「わざわざ自分や相手の時間を割く必要はない」という判断をしてしまいます。

そのような場合は、仕事を俯瞰的に見ることができていないのかもしれません。多くの仕事は、個人で完結するものではありませんが、業務の全体像に目を向けずに、自分個人の業務範囲しか見ていないと、「自分さえ知っていればいい」と考えてしまいます。

「自分の業務の前後で対応している人が何をしているか」「何かトラブルがあったときに対応するのは誰なのか」という周囲への影響や情報を共有する必要性が分からないために、報連相をおろそかにしてしまうのです。

2.報連相をする時間・気持ちの余裕がない

報連相の必要性を認識していても、日々の業務を遂行することに手一杯で、報連相をすることを後回しにしてしまっているケースもあります。

物理的な業務のボリュームが多く時間的な余裕がないという人もいますが、「自分で解決したい」という気持ちから、必要以上に業務的な負担を抱え込んでしまう人もいます。相談を問題解決の手段として捉えられておらず、「相談するということは、自分の力で解決できなかったということだ」と思ってしまっている可能性もあります。

このような状況下では、上司から「報連相をするように」と促されることがプレッシャーになってしまうため注意が必要です。

3.コミュニケーションを躊躇している

人とのコミュニケーションへの苦手意識や相手への気遣いから、報連相を避けてしまう人もいます。「間違ったことや不要なことを報告してしまったら恥ずかしい」「わざわざ時間をとってもらうのは申し訳ない」という気持ちから、報連相をすることを躊躇してしまうのです。

あるいは、何をどう報告をすればいいのかが分からずに、困っているのかもしれません。例えば、メールやチャットがいいのか、口頭で伝えるのがいいのか、という連絡する手段が分からずに、手が止まってしまうケースです。

「分からないのであれば訊けばいい」と言ってしまえばそれまでですが、相手の仕事の手を止めて自分の話を聞いてもらうということは、それなりの勇気がいることです。もし、その部下が入社して間もなくて環境に慣れていなかったり、上司や周囲の人が忙しそうにしていたりすれば、尚更言いづらいと感じているでしょう。

報連相ができない人の特徴として共通しているのは、“相手の視点”や“俯瞰的な視点”が不足していることですが、報連相を受ける側も相手の立場に立って「なぜ報連相をしないのか」に目を向けることが大切です。

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報連相ができない原因

報連相ができない原因には、本人の心理的要因と職場の環境要因のいずれのケースも考えられます。それぞれについて、見ていきましょう。

心理的要因:上司が怖い、伝えるのが面倒

報連相ができない部下の中には、上司に何か伝えることに対して恐れを感じていることがあります。このようなケースでは、「間違った報告をして怒られるのではないか」「失敗して評価を下げるのではないか」…このような心の不安が報連相の妨げとなっていると考えられます。

上司として威圧的な態度を取っていなくても、もし日頃からのコミュニケーションが取れていない場合、自分の話を上司がどのように受け止めるかが分からないという不安が生じます。

「話しても意味がないかもしれない」と思うと、つい伝えることが面倒に感じられ報連相がなくなっていきます。

環境要因:報連相の目的やルールが周知されていない

実は、心理的な要因よりも非常に多いのは、「報連相をするのは当たり前だから」と、職場の報告・連絡・相談に関するルールが形成されておらず、報連相をしやすい職場環境が整っていないケースです。

上司は「報連相をするのは当たり前」と思っていても部下にはその習慣がないかもしれません。そのような相手に、ただ「報連相をするように」と伝えるだけで、報連相の目的や重要性を伝えなければ、行動を変えることは難しいでしょう。

「どのようなときに・なんのために報連相が必要なのか」を理解しなければ、報連相をするべきタイミングが分かりません。また、前項でも触れたように、伝え方や連絡する手段が分からないということも、報連相が滞る原因のひとつです。

このような事態を改善するためには、職場のルールとして「いつ・どうやって報連相を行うか」を周知・徹底することが重要になります。

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報連相ができないことによる組織への影響

報連相ができないと、組織にどのような影響を及ぼすのでしょうか。本項では、報連相のそもそもの意味や目的に触れながら、報連相がないことのリスクを解説していきます。

「報告」「連絡」「相談」することの意味

報告
報告とは、主に部下と上司という縦のつながりの中で業務の途中経過や結果を知らせることです。部下と上司の相互間で情報の共有を挟むことで、業務上問題なく進行できているかをお互いに把握することができます。

日頃から報告の習慣が根付いていれば、万が一何かトラブルが発生したときにもスムーズに部下から上司へ連携ができるため、早期のトラブル解決にも役立ちます。

連絡
連絡とは、チーム内や部門・部署内など横のつながりの中で、情報を知らせることです。仕事に関わる関係者間で情報共有がされることで、前工程・後工程それぞれに業務調整や準備を進めることができます。

また、連絡事項の中で何か問題が発見されれば、その時点で軌道修正をすることができるため業務を効率的に進め、ミスを回避するうえでも有効と言えるでしょう。

相談
相談とは、自己判断が難しいときや迷いがあるときなどに、周囲や上司の意見を求めることです。相談することは、個人のスキルに左右されずに適切な対応をするために必要なことです。今一人で解決できないことでも、今後は受けたアドバイスを踏まえて判断することができるため、個人の成長にもつながります。

報連相がないことのリスク

報連相がないということは、これまでに紹介したような報告・連絡・相談によって生まれるメリットを得ることができないということです。逆に置き換えると、報連相がない組織には以下のようなリスクがあると考えられます。

・ミスやトラブルが起こりやすくなる
・業務やプロジェクトが円滑に進まなくなる
・迅速なトラブル対応ができない

このような状態の組織は、適切な組織マネジメントが機能しているとは言えません。コミュニケーションを基盤とした組織としてのスキル向上のためにも、リーダーが率先して報連相をしやすい雰囲気づくりや風通しの良い職場環境の整備を行っていくことが非常に重要なポイントになります。

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組織に報連相を浸透させるためにできること

報連相ができない原因を踏まえ、組織として報連相を浸透させるためのポイントを見ていきましょう。

報連相の必要性と目的を周知する

まず、報連相に対する意識を変えることから始めましょう。そのためには、「なぜ報連相が必要なのか」「なんのために報連相をする必要があるのか」という報連相の目的を明確化し、アナウンスすることが重要です。

例えば、上司が状況を把握しておくことで何かあれば適切にフォローできること、トラブルがあった際にすぐに対応ができることなどを伝えましょう。形式的なものや、監視したい意図ではないということをきちんと伝え、実際にアナウンス内容と相違のないコミュニケーションを取るよう心掛けましょう。

報連相の仕方をルール化する

報連相をするタイミングや連絡手段に迷うことがないようにあらかじめルールを決めて明示しておくとスムーズです。

例えば、スケジュールの進捗管理は部下も上司も見ることができるようなツール上で行うという運用フローに組み込み、それ以外の情報の共有はチームミーティングで実施する、関係者との連携はチャットツールでやりとりする…というように「いつ・どのように・誰に報連相を行うか」をあらかじめ決めておきます。

決めたルールが時間や手間を要すると浸透しづらいので、メンバーの意見を聞きながら極力手間のかからない方法で報連相ができるよう留意しましょう。

報連相のポイントやガイドラインを示す

報連相をする習慣がないと、どのようにして報連相を行えばいいのか分からないメンバーもいるでしょう。知っていることが当然と思わずに、報連相のポイントを示すことで「間違えてしまうことへの不安」の解消に役立ちます。

例えば、「予定通りに進行していないことがあればなるべく早く報告をする」「何のプロジェクトの話なのかを冒頭で伝える」「起きていることの事実情報を自身が理解しまとめておく」などが、報連相をするときのポイントとなります。

自分が実践していることや、報連相をあげてくる部下からのわかりやすい例示を参考にしながら、報連相をすることに慣れていない人でも迷わずに情報が連携できるようなガイドラインを示すようにしましょう。

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部下が報連相をしやすい上司になるために

部下からの報連相がないときは、相手を変えようとするだけでなく報連相を受け取る上司が、無意識のうちに、報連相をしづらい雰囲気を作ってしまっていないかを振り返ることも忘れてはいけません。

最後に、部下が報連相をしやすい上司になるために心掛けたい2つのポイントを紹介します。

忙しくても部下と話をする時間を作る

上司がいつでも忙しそうにしていると、部下としては報連相をすることを躊躇してしまいます。部下としては、「上司は忙しそうだから、話を聞く時間はないだろう」と、迷惑をかけないために自力で何とかしようと考えてしまっているのかもしれません。

また、上司の方から部下に報連相をしていない、というケースも意外に多くあります。部下の知らないところで、業務に関わる決定事項があったことを上司からではなく他の人から聞いて知ることなどがあると、信頼関係を築いていく妨げにもなってしまいます。

そのような事態にならないためには、忙しいときでも部下と話をする時間を作ることが大切です。どうしても時間の捻出が難しいときには、部下の話を聞くことを大事に思っていることをきちんと伝えて、部下が遠慮してしまわないように配慮しましょう。

報連相に対して部下にネガティブな印象を持たせない

必要だと思って報連相をしたのに、上司に叱られるという経験を繰り返すと「報連相をすると叱られる」と考えてしまいます。また、相談しても「自分で考えろ」と言われて終わってしまったり、報告・連絡に対して何の反応もなかったりすると、報連相をすることの意味を感じられません。

報連相の目的として「上司が部下の状況を把握して、適宜フォローする」というアナウンスをしたのに、どんなに報連相をしても何の反応もなければ、部下は「意味なく自分の時間だけが割かれている」と感じてしまいます。上司としても、アナウンスした目的と矛盾のない姿勢を見せるよう心掛けましょう。

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まとめ

円滑に組織として業務を遂行するうえで欠かせない報連相の基盤となるのは、人と人のコミュニケーションです。明確なルールや指針がなくても、報連相が習慣として身についている人に共通する特徴として、自分以外の周囲の人の立場に立って、「何を報連相すべきか」「どのように報連相すべきか」を考えられることが挙げられます。

組織のリーダーとして、報連相しやすい職場環境を整えると同時に、自分の部下がどのような環境であっても自発的に判断をしていけるスキルを身につけられるようサポートしていきましょう。

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