優秀な社員の退職は会社にとって大きな損失を意味します。そこで多くの人は社員に退職を切り出されてから残ってほしいと頼むわけですが、彼らの意思は固く、この時点で引き留めても残ってもらえる見込みは薄いです。
だからこそ、彼らが退職を決意する前に異変に気付き、スピーディに話を聞く場を設けるなどアクションを取ることが大切になってきます。
では、部下の異変にいち早く気づくにはどうすればよいのでしょうか?何か退職の兆候はあるのでしょうか?
この記事では期待の若手、優秀な中堅社員が会社を辞める際の兆しや退職する理由、退職の兆候を検知し可視化するツールなどをご紹介していきます。
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【主なトピック】
【こんな方におすすめ】
同僚から心配の声が上がる: その社員の周りにいる同僚から心配する声が上がったら退職の兆候を疑ったほうが良いかもしれません。これは何か明確なサインがあるわけではないのですが、会社内で一番多くの時間を共にする同僚が違和感を覚えたらそれは何か異変があるからなのかもしれません。
ネガティブな発言が目立つ: 職場に何らかの不満があり、それを口に出し始めるということはストレスが溜まっているという証拠です。日頃から愚痴を言うような社員が不満を言葉にする場合はそこまで気に留める必要はないかもしれませんが、普段愚痴を言わないような従業員がネガティブな発言をするということは相当ストレスが溜まっているのかもしれません。
期末や年度末あたりからいつもと違う雰囲気になった: ボーナスの支給額が確定した後や、昇給・昇進などの変化が起こる時期に明らかに社員のモチベーションが下がったように見える場合は不満を抱いていると考えられます。この時期から雰囲気が変わる社員には注意して目を配らせましょう。
上司や同僚との付き合いを避けるようになる: 上司や同僚がランチや飲みに誘っても断る場合はあまり良いサインではありません。これは単純に退職の理由の一つに人間関係の悪さがあげられ、付き合うことに嫌気がさしたことが考えられますが、同時に情が湧いて退職しづらくなることを恐れているからかもしれません。
やる気がないように見える: なんとなく、仕事に対するモチベーションが継続的に低いように見える場合は転職先が決まり、今の仕事に対する意欲が弱まっているのかもしれません。自分をアピールできる場である会議で消極的であったり、新しく与えられた業務に関心を示さない場合は、その会社での長期的な目標がなくなっていることを意味するのかもしれません。
身だしなみがいつも以上に整っている: 突然社員が髪型やネイル、服装を整えてくる場合は要チェックです。これは転職先との面接に備えて清潔感のある外見を意識している兆候です。
半休、早退を含め、会社を休むことが多くなった: 会社を早退したり休んだりすることが多くなった場合は転職活動を行っていることを疑っても良いかもしれません。有給の理由を聞くことはできませんが、休みを活用して面接を受けているのかもしれないので様子を伺う必要がありそうです。
引継ぎマニュアルを作成している: 上司の指示がないのに引継ぎマニュアルを作成するのは退職の流れを円滑に進めようとする社員の行動です。この段階まで来ると社員は退職をすでに決意しており、引き留めるのは難しいです。
話があると伝えられた: 上記の兆候がいくつもあり、部下から「お話しがあります。」と伝えられた場合は退職の話を切り出されることを覚悟しましょう。この時点で上司がなせることは少ないかもしれません。
退職したいと伝えられた: 退職したいと切り出されたら、この時点で引き留めに成功するのは一割未満と言われています。社員の不満に対して改善できる場合はその旨を伝え、残ってほしいと伝えてみましょう。それでも当人の意志が固いようであれば無理に引き留めるようなことはせず、今後の活躍を応援してあげましょう。
そもそも、優秀な社員は何故退職を考えるのでしょうか?ここでは期待の若手、優秀な中堅社員が退職を決意する理由について考えていきます。
エン・ジャパン株式会社の1万人アンケート「転職のきっかけ」実態調査によると退職の一番の理由は「やりがい・達成感を感じない」ことでした。次いで「給与が低い」ことや「人間関係が悪い」ことがあげられました。
退職理由の中には「給与が低い」や「評価・人事制度に不満があり」など会社全体の体制に問題があり簡単には変えることが難しい項目があります。
一方で、「やりがい・達成感を感じない」などは業務量を調整したり、承認する機会を増やしたりと少しの工夫で大きく改善することができそうです。他にも「人間関係が悪い」という項目は雑談や1on1ミーティングをする回数を増やすことで改善の一歩を踏み出すことができます。
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優秀な社員は作業効率が良く、会社にとっては貴重な存在です。しかし作業効率が良いがため次から次へとタスクが集中し、結果的に仕事量が増えてしまいます。それにも関わらず業務量に見合う正当な評価がされず、不満が募り退職にいたることが考えられます。
また、優秀な人材は向上心も高い傾向にあり、自身のキャリアについてよく考えています。終身雇用の文化が薄れつつある中、従業員はその分自身のキャリアの構築に力を入れる必要があります。にもかかわらず、能力向上に繋がらない仕事ばかりさせられ、やりがいを失ってしまいます。そのため、会社で成果を残したタイミングでキャリア構築のために転職することが考えられます。
従業員の離職には上司の役割が大きく影響します。若手が退職するのを防ぐには以下のような対策をすることが望ましいです。
優秀な人材はプロジェクトマネージャーなどに選任する: 指示がなくても自主的に考えてアクションを起こせる有能な部下にはプロジェクトマネージャーなどの権限と責任を持つ仕事を任せて、上司はフォローにまわることが望ましいです。これによりやりがい・達成感不足を防ぐことができます。
成果を出したら言葉だけでなく昇給や昇格などで評価を表す: 社員が退職する理由で多いのが「給与の低さ」と「評価・人事制度への不満」です。定期的に部下にヒアリングを実施し、望んでいる報酬やポジションなどを把握しましょう。そして、仕事で成果を出したら褒めるだけでなく昇給や昇格などの形で示すことが望ましいです。
オープンにコミュニケーションをとる: 上司は部下が仕事で成果を収めた際はみんなの前で賞賛を送りましょう。褒めるとき以外にも何か問題が発生した際は包み隠さずオープンに共有しましょう。これらの積み重ねが信頼関係の構築に繋がります。
能力開発の場を提供する: 前述したとおり、優秀な人材は高い向上心を持っています。彼らには、講師を起用したり講演会に参加させたりとスキルアップの機会を与えましょう。定期的にこのような機会を与えることは本人が成長を実感することに繋がりますし、会社としてもさらに優秀な人材が育つのでリターンが大きいです。
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上で説明した項目は主に従業員の満足度を高めるために取り組む事柄ですが、これらに取り組んでいたとしても離職が起こってしまうのは事実です。そのため、早い段階で退職の兆候を発見し、相談に乗ることが重要になってきます。しかし、「最近、仕事はどう?」や「悩みはある?」などと質問をしたとしても正直なことを打ち明けてもらえないことがあります。客観的な判断がつかないのです。
弊社が提供するツール「wellday」ではSlackやTeamsなどの行動データをもとに従業員のワーク・エンゲージメントおよびストレスマネジメントスコアを算出することができ客観的に従業員の退職兆候を測ることが可能です。スコアが急落したり、徐々に下降傾向にある場合は社員に何らかの異変があることを意味します。さらにwelldayでは社内で重要な社員を「キーパーソン設定」にすることが可能です。これにより優秀な社員の退職兆候が一目でわかります。
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以上、社員の退職兆候の例や対策方法、考えられる退職理由などを解説しました。他にも退職兆候を客観的かつリアルタイムで検知できるツール「wellday」をご紹介しました。welldayについてもっと詳しく知りたいという方は気軽にお問い合わせください。弊社のメンバーがわかりやすくサービスの概要をご説明いたします。