新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、仕事や家庭での不安・ストレスを感じる方も多いと思います。 実際第一生命経済研究所の、新型コロナウイルスによる生活と意識の変化に関する調査によると「ストレスを感じることが増えた」にあてはまると答えた人の割合は 62.4%と、メンタルヘルスへの影響が大きくなっています。
この背景を受け、職場での心の健康管理(メンタルヘルス・マネジメント)の取り組みはますます重視されてきています。取り組みの一つとして「メンタルヘルス・マネジメント®検定試験」の受験を検討する人も増えています。
この記事では「メンタルヘルス・マネジメント®検定試験」の受験資格や内容、難易度などをご紹介します。
【主なトピック】
【こんな方におすすめ】
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験とは、職場内での役割に応じて必要なメンタルヘルスケアに関する知識や対処方法を習得していただく試験です。従業員の心の不調の未然防止と活力ある職場づくりを目的に実施されています。
心理・メンタル系の資格としては「臨床心理士」が有名ですが、資格を取得するには日本臨床心理士資格認定協会が指定している「大学院」(最新情報:2019年7月1日時点)で臨床心理に関する知識と技術を学び、必要単位を取得する必要があります。
一方、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験では高度な専門知識や臨床的技術ではなく、メンタルヘルスに関する基礎的知識や、対処方法について学ぶことができます。 そのため、企業の一般社員でも取得できるコースが存在しており、比較的取り組みやすいことが特徴です。
厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」をもとに、大阪商工会議所と施行商工会議所が試験を実施しています。
職場全体のメンタルヘルスをケアするためには、会社としての取り組みはもちろん、所属する人事労務管理職や、管理職、一般社員自身がそれぞれメンタルヘルスに関する正しい知識を持つことが大切です。
メンタルヘルス・マネジメント®検定試験では、「労働者の心の健康の保持増進のための指針」での4つのメンタルヘルスケア促進を基に、職場での役割に合わせてコースが3つ設定されています。 ご自身のキャリアに合わせて選択してみてください。 早見表は以下になります。
対象:一般社員
目的:組織における従業員自らのメンタルヘルス対策の推進
到達目標:自らのストレスの状況・状態を把握することにより、不調に早期に気づき、自らケアを行い、必要であれば助けを求めることができる
対象:管理監督者(管理職)
目的:部門内、上司としての部下のメンタルヘルス対策の推進
到達目標:部下が不調に陥らないよう普段から配慮するとともに、部下に不調が見受けられた場合には安全配慮義務に則った対応を行うことができる
対象:人事労務管理スタッフや経営幹部
目的:社内のメンタルヘルス対策の推進
到達目標:自社の人事戦略・方針を踏まえた上で、メンタルヘルスケア計画、産業保健スタッフや他の専門機関との連携、従業員への教育・研修等に関する企画・立案・実施ができる
メンタルヘルス・マネジメントについて学ぶことは部下のメンタルヘルスケアにつながるだけでなく、自己のメンタルヘルスケアにもつながります。
従業員のメンタル面の不調に対処するには、本人が自己のメンタル状況を把握することも重要です。しかし同じ環境に身を置く同僚や上司がサインに気づき、フォローしていくことも非常に大切です。部下の健康管理を行うことで、企業のリスク管理にもつながります。
普段の生活からセルフケアを実施できるように心がけるようになります。人材採用時にもストレス耐性やセルフケア能力が重視されるようになってきているので、メンタルヘルス・マネジメント®検定で身につけたスキルは、自己のメンタルケアにもつながります。
各コースを共通して重視されている項目は、以下の通りです。
各コースの出題内容を1つずつまとめました。
従業員が自らのストレスの状況・状態に気づくことで、自らケアできることを目的としてコースが設定されています。
管理職にあたる方が、自身のストレス状況・状態はもちろん、部下の状況も把握し、安全な対応ができることを目的としてコースが設定されています。
個々の従業員のメンタルケアはもちろん、自社の人事戦略・方針を踏まえたうえで、組織全体のメンタルケアを促進する企画の立案や実施ができる状態を目的とし、コースが設定されています。
マスターコースでは論述問題も出題され、実務を遂行するうえで必要な知識とその応用力、総合的判断力などが問われます。
試験は公式テキストの内容と、応用から出題されます。公式テキストは各コースごとに用意されており、こちらのリンクから購入することができます。
メンタルヘルス・マネジメント検定試験では、合格基準と過去試験の合格者割合を発表しています。
Ⅲ種(セルフケアコース):配点100点中 70点以上の得点
Ⅱ種(ラインケアコース):配点100点中 70点以上の得点
Ⅰ種(マスターコース) :①選択問題 100点②論述問題 50点。①②の得点の合計が105点以上。ただし、論述問題の得点が25点以上
各コースの合格率は以下のようになります。セルフケアコースとラインケアコースは、合格率に大きなバラツキがあります。合格基準自体に変化はありません。
Ⅲ種(セルフケアコース):66.7~85.5%
Ⅱ種(ラインケアコース):43.3~76.7%
Ⅰ種(マスターコース) :11.7%~20.2%
※Ⅲ種、Ⅱ種は2019年11月3日(日)の第27回公開試験までの過去10回のデータから。Ⅰ種は2019年11月3日(日)の第27回公開試験までの過去5回のデータから
Ⅲ種(セルフケアコース)とⅡ種(ラインケアコース)は年に2回、Ⅰ種(マスターコース)は年に1回北海道から九州まで全国15都市の指定会場で一斉に実施しています。
≪2021年の公開試験日程≫
【第30回 メンタルヘルマネジメント検定】
試験日 :2021年3月21日(日)
実施コース :Ⅱ種(ラインケアコース)、Ⅲ種(セルフケアコース)
申し込み期間:2021年2月1日(月)から2月12日(金)まで
希望すれば、合格者は合格証明書を発行できます。発行手数料は1通1,250円(税込み)です。 また、Ⅰ種合格者には「I種合格者フォーラム」(登録無料)を設置されています。
また合否に関わらず、同じ環境に身を置く同僚や上司がサインに気づき、フォローしていくことも非常に大切です。部下の健康管理を行うことで、企業のリスク管理にもつながります。
メンタルヘルスマネジメント検定試験で知識を得るとはいえ、現在の従業員の状況を把握するのは、容易なことではありません。常に部下のことを見ていても難しいですし、テレワークが進んでいる今、部下のメンタルヘルスを把握するのは難しくなっています。
毎日同じように働いていても、メンタルヘルスが一定とは限らないです。だからこそ従業員の状況を把握して、適切なタイミングでケアすることが非常に重要になってきます。
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