働き方改革やコロナ禍を背景に、従業員の企業に対する愛着心が離職を防止したり生産性を向上させる効果があるとして、近年従業員と企業間の信頼関係を示す「エンゲージメント」への注目度が高まっています。
本記事では、従業員の「エンゲージメント」を数値化し組織改善に役立てるエンゲージメントサーベイとその実施方法について解説します。
弊社のサービス「wellday」では、エンゲージメントサーベイの工程にかかるコストをかけることなく従業員のコンディションをリアルタイムで把握することができる。
エンゲージメントサーベイとは、
従業員の企業に対する愛着心や貢献意欲を表す「エンゲージメント」を可視化し把握するツールであり、現状の組織課題を分析し施策を打つことで、会社に対する従業員の貢献意欲を向上させることを目的とした調査です。
まずはエンゲージメントの定義を詳しく見ていきます。
エンゲージメントはビジネスにおいて対顧客と対従業員において使われる用語ですが、ここでは対従業員における「エンゲージメント」の定義について見ていきます。
エンゲージメントという概念は「ワークエンゲージメント」と「従業員エンゲージメント」の2種類に分けられます。
前者は「仕事に対するマインドセットが肯定的で高い水準で働いている状態」と学術的に定義されており、本記事で紹介する「従業員エンゲージメント」は、主に産業界で使用されている概念です。
従業員エンゲージメントは、会社に対して従業員が愛着心を持ち、会社も従業員の成長に貢献していて双方に信頼関係が築かれている状態を指します。
従業員エンゲージメントが高く、企業と従業員間で信頼関係が築かれている状態だと離職防止や生産性の向上につなげることができるのです。
「ワークエンゲージメント」に関してはこちらの記事をご参照ください。
エンゲージメントと混同しやすい概念の一つとして従業員満足度が挙げられます。
従業員満足度は福利厚生や職場環境に対する満足度を表す指標で、従業員から企業への一方的な評価のことを指します。
一方エンゲージメントは、従業員と企業が一体となって共に成長できるような状態にあることをいいます。 つまり、エンゲージメントは企業と従業員間の双方の繋がりを示す概念であるのです。
エンゲージメントサーベイの最大のメリットは、従業員の会社に対する貢献意欲や熱意を数値として可視化し、客観的に職場環境の課題を把握できることです。
従業員エンゲージメントが低い原因には、コミュニケーション不足や成長環境が少ない、会社理念に共感できないなど多くの要素がありますが、エンゲージサーベイを行うことでそれらの要素を精査して従業員が感じている職場環境における課題の原因を特定することができます。
特定した課題に対して適切な施策案を検討することで、
より効果的に従業員エンゲージメントと職場環境の改善につなげることができ、結果として離職防止や従業員の生産性向上が図られます。
従業員のエンゲージメント向上につなげるためには、調査を行うだけでなく分析から施策の検討と実施を行う必要があります。本項目では効果的な実施ステップと分析方法を紹介します。
以下が5つのステップです。
ステップ1:従業員に対してサーベイ実施の意図を説明し理解を得る
まずは従業員にエンゲージメントサーベイを行う目的や背景を説明しましょう。
従業員の不安を拭うことで率直な意見が反映された回答を得られます。
ステップ2:質問の設定・実行
次に質問の設定を行います。
従業員の負担にならないように質問項目を厳選します。その後、自社でアンケートを作成する場合は回答フォームなどの作成を行い調査を進めます。外部サービスに委託する場合は自動的に従業員に通知・実行されます。
ステップ3:結果の分析
結果を分析することはエンゲージメントサーベイを行うにあたって最も重要なステップです。
結果自体が重要なのではなく、ここでは結果を分析してどのような背景課題があるのか特定することを重視します。
具体的に分析する際には集計されたスコアを過去の調査結果と比較したり、従業員との面談を行うことでスコアの結果に起因する課題を洗い出していきます。
例えば、「職場の上司や同僚など、誰かに一人の人間として気にかけてもらっていると感じるか」という質問に対してのスコアが低いとしたら背景には従業員同士のコミュニケーション不足があることが考えられます。これについてヒアリングなどを通して原因となりそうな課題を特定します。
ステップ4:仮説立て・改善施策の検討
課題を特定した後に、その課題に対して深掘りを行い、課題の原因に対する仮説を立てて改善のための施策を検討します。
ステップ5:施策の継続
課題に対して効果を生み出すためには、施策は短期間で実施するのではなく、経過観測や効果測定を行いながら長期的に続けていく必要があります。
施策のPDCAサイクルを回したのち、エンゲージメントサーベイを半年から1年間に1回程度の頻度で定期的に実施しましょう。
組織サーベイについてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
【離職防止・組織改善の参考資料のご紹介】
⇒「wellday」の従業員のエンゲージメント予測で組織改善を実現できた企業事例はこちらからダウンロードできます。
エンゲージメントを定量的に測定できるエンゲージメントサーベイですが、具体的にどのような質問で調査が行われているのでしょうか?
例として、welldayで実際に使用している診断項目とその他2つの代表的なツールをご紹介します。
弊社が提供するサービスwelldayでは以下の項目を要素に含めた質問リストを作成し、
企業側にサーベイコストがかかることなくまた従業員への負担が少ないエンゲージメントサーベイを行っています。
また、サーベイを行なった後の分析や、改善のための施策のご提案を行なっています。
ここでは代表的な二つのツールについてご紹介します。
1. ギャラップ社のQ12
ギャラップ社では以下の12の質問を用いて調査を実施し、従業員のエンゲージメントをスコア化したレポートを提供しています。
質問に対しては1から5までの段階でどれくらい賛同するか回答します。
2. eNPS
もう一つの代表的なサーベイツールとしてeNPSがあります。
eNPSのサーベイでは従業員に「自分の職場で働くことをどのくらい親しい人に勧めたいか」を尋ね、従業員の企業に対する推奨度を数値化します。
これに加えて労働環境や対人関係、仕事のやりがいなどに関する詳細な質問を設定し、従業員のエンゲージメントを測定します。
eNPSの数値が高いほど推奨度が高くなり、従業員が知人を企業へ紹介する_リファラル採用が活発化する_などの効果が見込めると言われています。
質問の準備から課題への対策に至るまで行程が多いエンゲージメントサーベイですが、自社でオリジナルの質問を設定する方法と外部サービスへ委託する方法の二つがあります。
それぞれの特徴を理解した上で最適な手段を選択してみてください。
自社で行う方法と外部サービスのそれぞれにはどんな特徴があるのか見ていきます。
自社でエンゲージメントサーベイを作成する場合、質問項目の設定から分析、施策検討と実行までの全ての行程を行います。 自社で作成する分、費用が抑えられることが特徴です。一方で手間がかかり、施策の実行まで素早く行えないというデメリットもあります。
外部サービスへ委託する場合、エンゲージメントサーベイを実行するにあたって、質問設定からサーベイの実施と分析、施策検討までの行程の手間を省くことができますが、費用面でコストがかかります。
上記のお悩みがある方は、welldayの導入がおすすめです。
welldayはslackやTeamsのデータからAIで従業員エンゲージメントの最大化を実現。従業員のコンディションを可視化して、早く・正しく組織の不調を改善するエンプロイーサクセスプラットフォームです。
▶︎まずは気軽にこちらからお問い合わせするか資料をダウンロードできます。
ここまでエンゲージメントサーベイの定義、質問例や実施方法について解説しました。
エンゲージメントサーベイは正しく実施することで従業員の貢献意欲を向上させ、離職を防止する効果があると言われています。
しかし、調査だけでなく調査後の施策設定や実行が組織改善のための重要なポイントとなり、多くの行程を必要とする調査であります。
弊社が提供するサービス「wellday」では、サーベイコスト不要でSlackやTeamsなどのチャットツールから従業員のコンディションやエンゲージメントをリアルタイムで可視化することが可能です。
以上、近年経営において重要視されているエンゲージメントの意義や質問例、実施方法についてご紹介しました。 もし少しでも弊社が提供するサービスwelldayにご興味がございましたら気軽にお問い合わせください。弊社のメンバーがわかりやすくサービスのご説明を致します。