CDPとは?社員のキャリアを企業や人事がサポートする方法を解説

最終更新日 : 2023/01/29
マネジメント

終身雇用が前提の雇用制度が変わりつつあるいま、働く人ひとり一人が自律性をもって自分のキャリアを描くことが求められています。ただ、将来のキャリアビジョンの実現を従業員だけに任せればいいかというと、そうではありません。

社員の長期的なキャリアを形成していくには、会社全体でサポートする必要があります。 今回は、個人のキャリアビジョンを支援する「cdp※キャリアデベロップマネジメントプログラム」について詳しく解説します。

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本記事のサマリー

  • cdp(キャリアデベロップマネジメントプログラム)とは社員のキャリア形成を会社が支援すること
  • 効果的にcdpを進めるには、自己申告や研修機会の提供などの仕組みも必要
  • cdpは社員の人材育成はもちろん企業の成長にも効果がある
  • 時代にあったcdpをすすめるには多様性を受け入れる意識も重要
  • キャリア形成の支援には社内公募制度や資格取得制度も効果的
  • cdpで成功した他社事例も紹介

cdp(キャリアデベロップマネジメントプログラム)とは

cdp(キャリアデベロップマネジメントプログラム)とは、”Career Development Program”の略です。「キャリア開発を支援する仕組み」と書くとわかりやすいかもしれません。

cdpでは、社員のスキルやこれまでの経験を踏まえ、これからのキャリアをどう描いていくべきかを社員と会社が一緒になって考えて実行することが求められます。
cdpが機能している職場では、社員のモチベーションもあがり中長期的な社員の成長が期待できることから、結果として企業の成長にもつながる効果が得られます。
一方、社員個人のキャリア形成を個人任せにしてしまっている企業では、会社に対するエンゲージメントが低下し、生産性低下や離職率が高くなるなどのリスクも発生します。

cdpは人材育成の面で重要な役割を持ち、継続して実行していくには人事制度改革や社内の研修制度の拡充、外部交流を活用した人材活性化の仕組みも必要です。

cdpの定義

cdpの定義は「キャリア開発の支援」とお伝えしましたが、もう少し具体的に見ていきたいと思います。

cdpの定義を整理すると、以下4つにまとめることができます。

<cdpの定義(ポイント)>
(1)気づき…社員ひとり一人が、自分の仕事や将来のビジョンについて考える機会を持てる
(2)目標設定…中長期的にどのような仕事や役割を担いたいのか、明確な目標をたてられる
(3)目標達成への準備…各自が目標達成のための必要な就業機会や研修機会が得られる
(4)支援…会社全体で個人の目標についてアドバイスをする。達成までの業務支援をおこなう

cdpは、単に「どんな仕事をしたいか?」といった短期的な希望を聞いてサポートすることではありません。5年、または10年・20年といった長期のスパンで「やり遂げたい仕事や社会への貢献」「人としてどうあるべきか?」といったことまでを視野に入れて支援する必要があります。

一朝一夕では成果が見えにくい反面、継続して支援していくことで、個人と会社全体に想像を超えたメリットをもたらすことはいうまでもありません。

cdpが必要な理由とは?

cdpが必要になった理由としては「評価制度の変化」があげられます。

高度成長期の日本企業では年功序列型の人事制度が浸透していました。個人のキャリアが優先されるというよりは、年齢と経験を積めば昇進し、将来は管理者として活躍するといった決められたルートがあるのが一般的でした。

しかし、昨今はグローバル社会での競争の激化や社会情勢の変化、さらには最近の働き方改革の影響を受けて年功序列型から成果主義型へ移行する企業が増えています。
成果主義型の企業では、会社から押し付けられるキャリアを歩むのではなく、自律型人材が求められます。 会社でのポジションも、”管理職だけが出世コース”といった考え方もなくなり、部下を持たないエキスパートとして歩んでいく道も拓かれるようになっています。

ただ、会社から一方的に「自分の歩む道は自分で決めてください」と言われても、キャリアビジョンを描ける人はごくわずかです。

cdpでは、社員ひとり一人が歩むべき道をイメージできるようにサポートしなければいけません。個人のスキルと希望キャリアとを照らし合わせ、「どのようなキャリアが適しているのか?」さまざまな選択肢を与えることが求められるのです。

キャリア支援に関する企業の対応状況

ここで、自律的なキャリア形成や能力開発の取組みについて、一般企業での取り組み状況をアンケート調査から見ていきたいと思います。

以下は、経団連が2019年に実施した人材育成に関する調査結果です。

<調査概要>
◆調査期間:2019年7月19日~9月6日
◆調査対象:経団連企業会員 1,412社
◆回答状況:有効回答数368社(回答率26.0%)
◆調査項目:人材育成の現状と課題、自律的なキャリア形成や能力開発に向けた取組み、人材育成に向けた環境整備

調査結果を見ると、社員の自律的なキャリア形成に向けた取組みについては、以下のような結果がでています。

◆「自律的なキャリア形成に向けた取り組み※社員のキャリア形成の現状」
・一部の社員が自律的にキャリアを形成している一方、多くの社員は会社主導になっている…55.2%
・総じて会社主導でキャリア形成が行われている…18.9%
・自律的にキャリア形成している…22.9%
・自社の現状の把握や分析ができていない…3.0%

◆「社員のキャリア形成に向けた方針」
・社員本人の自律性を重視したキャリア形成を基本とし、特定層に対して会社が積極的に関与する…54.4%
・会社主導によるキャリア形成を基本としながら社員本人の意向もできるだけ尊重する…31.0%

上記の調査結果を見るかぎり、約半数以上の企業では社員が自分で考えるキャリアビジョンを尊重しつつ、一方で会社(人事や上司)も積極的に関わろうとしている実態が見てとれます。

ただ「会社主導になっている」との結果にもあるように、自律型人材には程遠い社員が一定数いることも、懸念すべき点といえます。
【参考】人材育成に関するアンケート調査結果/2020年1月21日_一般社団法人日本経済団体連合会資料より

cdpとキャリアデザインとの違い

キャリアデベロップメントマネジメント(cdp)とよく似た言葉に、「キャリアビジョン」があります。それぞれ将来のキャリアを見据えることに違いはありませんが、どのような違いがあるのかも見ていきましょう。

「cdp」と「キャリアビジョン」のもっとも大きな違いは、会社が関わるかどうか?です。

キャリアビジョンは、個人が自分の働き方や将来のキャリアを具体的に考えることを意味します。
たとえば、新卒社員であれば「30代にはプロジェクトリーダーを任される存在になる」「40代には組織長として会社の中枢部を担う」といったビジョンを描く人も多いでしょう。

一方、cdp(キャリアデベロップメントマネジメントプログラム)は、”マネジメント”の言葉が示すように「会社や上司が個人のキャリアビジョンのサポートをすること」を意味します。
キャリアビジョンとキャリアデベロップメントマネジメントは、並行しておこなう必要があります。会社だけが熱心にキャリア形成を働きかけても、個人にやる気がなければ目指すべき目標は薄れてしまいます。
逆に、社員が一生懸命にキャリア形成を考えても会社が支援しなければ、”絵にかいた餅”になってしまうかもしれません。

cdpの効果的な3つのステップ

社内でcdpを推進していく場合は、計画的な進め方が必要です。

キャリア形成したい個人はもちろん、直属上司に任せっきりになるのではなく「会社全体※経営層や人事部も含め」で支援できるよう、以下4つのステップを踏むようにしましょう。

STEP①自己申告でのヒアリング

キャリア形成の支援をしていくには、はじめに自己申告で将来のキャリアに関する意向をヒアリングする必要があります。

自己申告制度を導入している企業は多いようですが、「人事システムに入力するだけ」で終わってしまうケースも多々あります。自己申告で大切なのは、入力内容を上司が面談で把握することです。 少なくとも1年に1回、理想は四半期に1回の面談をおこない、社員ひとり一人の希望に耳を傾けるようにしましょう。

自己申告では、おもに以下のポイントをヒアリングすると、今後のキャリアビジョンを描くうえでサポートがしやすくなります。

・5年後、10年後の希望キャリア
・異動や転職の希望
・希望キャリアへの実現に向けて自分が努力していること
・職場環境や体制など、会社への不満や改善希望

STEP②人事制度の整備

理想のキャリアを支援するためには、人事制度の仕組みを整備する必要があります。

いくら素晴らしいキャリアビジョンを描いていても、異動できるチャンスがなかったり、希望の職種にチャレンジできなかったりするとモチベーションが落ちる原因にもなります。
たとえば、社内公募制度があると、より希望のキャリアに近づけるかもしれません。また「どのようなキャリアを描けばいいのかわからない」社員にアドバイスができるよう、社内にキャリアコンサルタントを育成できる仕組みがあると効果的です。

STEP③適切なジョブローテーションと軌道修正

会社にどんな仕事があるのかがわからず、キャリアを描きたくても描けない社員もたくさんいます。

新卒社員など若手層に対しては、多岐にわたる職種を経験できるように、入社後10年のあいだに2~3ヶ所の部署が経験できるジョブローテーション制度も整えるようにしましょう。

ジョブローテーションには、ジェネラリストの育成や幹部候補が育つなどのメリットがあります。ただ、その一方でスペシャリストの育成ができなくなる点や、異動のたびに手間とコストがかかるなど、いくつかのデメリットも発生します。
ジョブローテーションでミスマッチがないように、自己申告の内容と比較しながら軌道修正していく柔軟性も大切です。

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cdpを取り入れる意義や目的

cdpには「個人の成長」以外にも、いくつかの意義や目的があります。

キャリア目標を達成するには時間がかかりますが、個人と会社の成長には不可欠ですので目的をぶらさずに長期的に取り組むことが大切です。

<cdpの意義や目的>
(1)能動的に考える社員が育つ
(2)生産性向上による会社の成長
(3)離職率の低下(定着率の向上)

能動的に考える社員が育つ

cdpによるキャリア支援がおこなわれると「自律した人材」「能動的に考えられる人材」が育ちます。

キャリア支援の仕組みがある会社では社員自らが将来のキャリアについて真剣に考えることが求められますし、一方で会社の支援も手厚くなります。
「自分のキャリアを会社がサポートしてくれる」と感じれば、よりエンゲージメントも高まり“自分のため”“会社に貢献するため”に勉強をしたり、積極的に提案したりするケースも増えるでしょう。

積極的なキャリア支援をすることにより、能動的に考える→会社が支援する→希望のキャリアに近づける、といった好循環が生まれるのです。

生産性向上による会社の成長

社員の能動的な行動は、生産性向上にもつながり、最終的には企業の成長にも寄与します。

「怒られない程度に仕事をしよう」といった消極的な考え方より、「どうすれば成長できるか?」「会社に貢献できるか?」と考える社員ほうが、当然ながら生産性は高くなります。
キャリア支援で丁寧なサポートを継続していけば、社員は“期待されている”“自分の成長を支援してくれる”といった気持ちになり、より主体性をもった仕事ができるようになるでしょう。

主体性をもった社員が斬新なアイデアで事業提案をし、思いもしなかった新規事業にチャレンジできるようになるケースも少なくありません。

離職率の低下(定着率の向上)

キャリア支援に積極的な企業で働く社員は、離職率が低い傾向があります。

自分が描いたキャリアを実現するために会社がサポートしてくれるわけですから、「辞めたい」「ほかの会社で頑張りたい」など、転職を検討するケースも減るでしょう。

また、キャリア支援に積極的な会社は、就職や転職サイトで手厚いフォローをアピールできるため、優秀な人材が集まりやすくなる傾向があります。ただし、専門的なキャリアを目指せる職種(例:ITエンジニアなど)においては、社員が成長するにつれて「より高いステージで活躍したい」と転職リスクが高まる点には注意が必要です。

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時代にあったcdpを実施するための注意点

cdpを効果的にすすめるためには、いまの時代に柔軟に対応することも求められます。

働き方が変わりダイバーシティーの考え方が浸透しつつあるなか、時代の流れや個々の社員の個性に応じたサポートをしていくことが必要です。

<cdpを実施するためのつの注意点>
(1)多様性を受け入れ柔軟にサポートする
(2)社員ひとり一人がキャリアビジョンを描ける機会を提供する
(3)1on1面談を活用して気づきを与えることも重要

多様性を受け入れ柔軟にサポートする

さきほども触れたように、終身雇用がなくなったいま「定年までのあるべき姿」には、決まったルートなどはありません。

cdpで社員のキャリア形成を支援していくためには、多様性やさまざまな考え方を受け入れながらサポートする必要があります。将来マネジメント層を目指して働きたい社員もいれば、決められた職務を突き詰めてスペシャリストとして活躍したいと考える人もいるでしょう。

また、ダイバーシティー推進への配慮も必要です。
ダイバーシティーでは女性活躍ばかりが注目されがちですが、女性活躍以外にも気を配る必要があります。ダイバーシティーで重要なのは多様性への理解です。したがって、cdpを進めるうえでは女性活躍への理解はもちろん、LGBTや障がいを持つ人の多様性を受け入れる柔軟さも必要になります。

社員ひとり一人がキャリアビジョンを描ける研修機会を提供する

将来のキャリアビジョンを描きたくても、参考になるロールモデルがないと、具体的に目標を定めることさえ難しいかもしれません。

社員ひとり一人が明確なキャリアビジョンを描くためには、気づきを与えるための研修制度や他部署交流などの場を提供することも必要です。
たとえば、階層別研修で社員のステージにあった研修を実施したり、社内の優秀社員やキャリア形成で成功している先輩社員と後輩社員が交流できる場をつくったりするのも、マネジメント側の重要な仕事です。

また、社員が気軽に将来の目標について相談できるように、キャリアアドバイザーの面談機会を用意するのも効果的です。社員からの能動的な相談希望に応じるのはもちろん、年間の面談日程を決めておき継続して定期的なフォローができることが理想です。

1on1面談の活用

業績面談とは別に、1on1面談の計画的な実施も大切です。

1on1面談では、業績結果などに触れることなく部下が主体となって上司と面談するスタイルがとられます。 「将来のキャリアビジョン」や「目標としている仕事」など、部下がテーマを決めて面談に臨みます。

1on1面談を計画的に実施することで、社員ひとり一人があらためて自分の将来について考えるきっかけにもなるでしょう。1on1面談では、できるだけ上司は語らず、部下が自分の考えを整理できるようにアドバイスすることが大切です。少なくとも1ヶ月に1度、15分程度でもいいので面談する機会を増やせば、あやふやだった将来のビジョンも明確になるかもしれません。

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cdpに効果的な人事制度

キャリア支援のためには、上司のサポートだけではなく人事制度そのものを変更したり、あらたに策定したりする必要も出てきます。

会社全体でキャリア形成をサポートする意志を示せば、従業員も今後の方向性について真剣に考えてくれるようになります。

自己申告制度

さきほど「cdpの効果的な3つのステップ」でも触れましたが、cdpで大事なのは「社員の希望や意見を聞くこと」です。将来のビジョンはもちろん、家庭の事情なども申告できる仕組みを整えるようにしましょう。

自己申告制度で社員の申告内容を管理する場合、汎用ソフトやExcelを使う方法もありますが、できればHRシステムを導入して情報を一元管理するやり方がオススメです。
社員が入力した希望キャリアと社内の人材ニーズが集約できるシステムがあると、人材配置の最適化も可能になります。

定期的なキャリア面談

さきほどの1on1面談とは別で、定期的なキャリア面談の仕組みも必要です。

今回の記事の最後にcdpの成功事例をご紹介しています。cdpを上手く活用している企業のほとんどは、4半期に1回程度キャリア面談をする機会が用意されています。面談相手も工夫されており、上司が面談するケースもあればキャリアアドバイザーの面談機会もあります。
また、先輩と気軽に将来の方向性について話し合える時間があると、より効果的です。

キャリアアドバイザーの社内育成や資格取得制度

社内で経験を積んだ社員を中心に、キャリアアドバイザーを社内で育成する人事制度も効果的です。

もちろん、外部のキャリアアドバイザーにアドバイスを求めてもいいのですが、やはり勤務している会社での将来ビジョンや具体的な仕事内容となると、社内事情に詳しいアドバイザーがいたほうが安心です。
企業によっては、キャリアアドバイザーの資格取得の費用を支援したり、通常業務の任務からキャリアアドバイザー専任に配置転換したりして、社員のキャリア支援に関する知識習得に集中させるところもあります。

そのほか、社内のキャリア支援のために以下のような資格取得を奨励する制度もオススメです。

※参考:キャリア支援に有効な資格

キャリア支援に有効な資格

社内公募制度

優秀な社員であればあるほど、上司が異動するのを拒み、結果としてキャリア形成が遅れるケースが多々あります。いわゆる上司による囲い込み人事を防ぐには、社内公募制度をつくる方法がオススメです。

社内公募制度とは、欠員募集や新規プロジェクトを発足させる場合に、社内に向けて人材募集ができる制度のことを指します。社内公募を見て社員が応募した場合、基本的には応募社員の上司は拒否できず、希望する異動先の社内面接が受けられます。

希望キャリアをHRシステムなどに登録しておけば、社内の人材ニーズと本人希望とのマッチングも可能になり社内公募の仕組みも活性化するかもしれません。

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cdpの事例

最後に、キャリア形成の動機付けやキャリア支援で参考になる他社事例をいくつかご紹介します。
企業規模や業種などは異なっていても、自社で取り入れるべき参考になる情報もありますので、ぜひご覧ください。

東京海上日動火災保険株式会社

東京海上日動火災保険株式会社がcdpを進めるにあたって、はじめに取り組んだのはマネージャー層の強化です。

個人のキャリア形成を部下任せにしないためには、最初にマネジメント層の意識改革や育成が重要な鍵を握ります。東京海上日動火災保険株式会社には、人材育成八訓と呼ばれるマネジメント層向けの指針があります。

<人材育成八訓>
1.根底にある愛情
2.強い信頼
3.ぶれない考えと行動
4.明確なゴールの提示
5.機会の提供
6.率先する行動力
7.本気の指導
8.適切な評価・称賛

今回の記事でお伝えしたcdpを進める方法のなかにも、「キャリアビジョンの共有」や「機会の提供」「適切な評価や称賛」に共通する部分があったかと思います。これからcdpに取り組もうとしている企業の責任者は、当事例を参考にマネジメント層の育成からはじめてみるといいでしょう。

また、東京海上日動火災保険株式会社では社員の人材育成や将来のキャリアビジョンの実現化に向けて、以下3つの取組みをおこなっています。

①役割チャレンジ制度

役割チャレンジ制度は、上司と部下がひとり一人の強みや弱み、期待することや課題などを共有し、上司が支援やアドバイスをおこなう仕組み。年4回の面談のなかで、各個人のビジョンや特性と組織に求められるヒューマンスキルなどを話し合い、成長するための具体的な業績目標が定められる。

②地域型キャリアプラン研修

地域型キャリアプラン研修は、転居を伴う転勤がない地域型従業員を対象におこなわれる集合研修。同じ地域型従業員との交流の場があるため、自分のキャリアプランを具体的にイメージできる場が提供されている。

③キャリアデザイン47研修

キャリアデザイン47研修は、47歳になった従業員が受ける集合研修。研修では将来のキャリアを見据え、定年までや定年後のライフプランについて考え主体的に働くための情報や会社制度(年金などを含む)について理解を深められる。研修終了後には、人事企画部やキャリアデザイン部の担当者との個別面談とフォローがおこなわれる手厚い制度が特徴。

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株式会社三越伊勢丹

株式会社三越伊勢丹にも、個々のキャリアデザインに寄り添いながらモチベーションを引き出す人材育成の仕組みが整っています。cdp面談や手厚い研修を用意することで、それぞれ事情や目標が異なる社員が明確な目標に向かって働ける仕組みがある点が特徴的です。

①cdp面談による今後のキャリア形成支援と人材情報の把握

三越伊勢丹では、キャリアの節目にあたるタイミングで年間約1,000名の従業員(部長職までを含む)と人事部担当者が話し合えるcdp面談の機会が用意されている。面談は1名45分かけておこなわれ、自律的なキャリア意識の醸成や目標設定、成果のフィードバックなどが実施される。

②意欲ある人材が自分の意志で手をあげられる仕組み

cdp面談では、将来のキャリアアップに向けた情報提供があり、契約社員や時短勤務者を問わず意欲がある社員は正社員登用や管理職にチャレンジできる仕組みが整っている。結果、三越伊勢丹では契約社員から正社員への転換者も年々増加し、時短勤務者でも職務登用や昇格できるケースが増えたなど、人材育成に効果が出ている。

③多様化する要因構成に対応した教育体制(off-JT、自己啓発)

三越伊勢丹にはグループ企業でもある「三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズ」による研修制度がある。具体的な研修内容は、職務別教育はもちろん能力開発研修まで約150種類の研修内容が用意されている。社員個人やグループ企業が求める人材像に近づくため、社員の声を反映しながら研修プログラムは年3回見直しがかけられ、キャリア実現に向けた資格制度支援が充実している点が特徴

株式会社三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行には、個人のキャリア形成を支援するために、以下4つの制度が導入されています。

①階層別研修

階層別研修は、1年目や3年目といった節目におこなわれる研修。たとえば仕事に慣れはじめた3年目研修では、先輩行員のインタビューなどを通じ、視座を高めてキャリアを見直す機会が得られる。

②人事考課制度

人事考課制度にキャリア自己申告制度が組み入れられており、社員は自己申告を通じて自分のキャリアを考える機会が与えられる。自分の希望を申告するだけではなく、期待される成果や求められる資質についても再認識できるため、人材育成に大きな役割を担う機会にもなっている。

③公募制度

決められたコースを歩むのではなく、個々の目標やキャリア形成を支援するため、希望する業務にチャレンジできる制度が用意されている。

④キャリア相談室

人事部内にキャリア相談室を用意。拠点長の経験を持ったキャリアアドバイザーが、仕事やプライベートを問わず将来のキャリアに関する相談にのってくれる。個別の研修などを通じ、職場内の人材育成環境整備の役割も担う。

【参考】厚生労働大臣表彰事例「キャリア支援企業好事例集」
※2015年資料のため、各企業の社内施策は終了・変更している可能性があります。

まとめ

cdpを人材育成に結びつけるには、「キャリアビジョンを社員任せにしないこと」や「人事部や上司が継続的にキャリア支援をすること」が大切です。

cdpは、短期間で成果が見えないため、どうしても形式的なものになりがちです。
社員も「やらされ感」で自己申告などをおこなうことのないよう、経営層やマネジメント層が覚悟をもって取り組むことが必要といえます。

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